2018/07/20 カスタマーサクセス ブログ

BtoCとBtoB別にご紹介!カスタマーサクセス成功事例8選

カスタマーサクセスは昨今、特にBtoCの業界で広まり注目されていますが、実はBtoBでも成功事例は増えており、今後はますますBtoB業界でのカスタマーサクセスの実現シーンが増えることが予想されます。
今回は、BtoCとBtoBのサービスに導入されている、カスタマーサクセスの成功事例をご紹介していきます。

1.カスタマーサクセスとは?成功事例を知る意味

カスタマーサクセスは直訳すると“顧客の成功”という意味を持ちます。この言葉は、サブスクリプションモデルの普及により一般的になってきた言葉です。顧客が潜在的に持っている悩みを解決できるよう、能動的に働きかけることで、長期的な関係の構築や収益の最大化を目指す仕組みや、その概念のことをカスタマーサクセスと呼びます。

具体的にはどんなものがカスタマーサクセスにあたるのか――。例えば、Webサイトにチャットサポート機能を取り付けるというのも、ひとつのカスタマーサクセスです。

Webサイトを訪れるとサイトの隅に「何か質問したいことはありませんか?」と、チャットツールが出てくるのを、あなたは見たことがないでしょうか。これは、企業側から顧客側に積極的に問い合せを促し、顧客を購買やサービスの利用に結びつけるという点でカスタマーサクセスの概念を利用したツールといえます。

ただ、一概に「Webサイトにチャットを取り付けたらカスタマーサクセスだ」というわけではありません。顧客が成功に導かれることがなければ、それはカスタマーサクセスとはいえないのです。チャットツールを取り付けても誰も問い合せをしないのであれば、カスタマーサクセスが実現しているとは言えません。

カスタマーサクセスをよく理解し、実際に自社に取り入れていくには、今現在ある成功事例を把握しなければいけません。まだまだ馴染みのないカスタマーサクセスを効果的に導入するには、どのような顧客の潜在的課題があり、それに対してどうアプローチしていけばいいのか、自らも多くのカスタマーサクセスに触れることが大切です。

たくさんの成功事例に触れることで、自社の事業にマッチしたカスタマーサクセスの手法を見つけ出すことができるでしょう。

2.BtoCのカスタマーサクセスを実現させるうえでのポイント

「あったらいいな」「もっとこうならいいのにな…」というユーザーからの声。それを諦めずに現実のものにすることが、カスタマーサクセスを実現させるポイントです。
個人顧客は、
・一度の取り引きの金額が大きくない
・日用品などの購入の場合、スピード感を求めていることが多い
・一度その取り引きに満足すれば、定期的に購入してくれる可能性が高い
・その満足感(成功経験)から、他の商品も「ついで買い」してくれることも少なくない
といった特徴を持っています。

一取り引きあたりの売上げが決して高くないBtoCにおいて、年々売上げを増加させている企業は、このような特性を深く理解したうえでカスタマーサクセスの概念を導入しているかもしれません。BtoCのカスタマーサクセスの成功事例を見ると、「これは不可能だろう」「そんな融通が利くわけない」といった既成概念を塗り替えるような、そんな斬新なサービスが多くあることに気づくでしょう。

3.【BtoC】カスタマーサクセス成功事例4選

さて、カスタマーサクセスの成功事例には、どのようなものがあるのでしょうか。さっそく見ていきましょう。

■3-1. <Oisix>気楽に注文できるのが秀逸!

Oisix(オイシックス)は、定期宅配サービス「おいしっくすくらぶ」を運営している会社です。ウォーターサーバーや新聞購読など、定期的に商品を届けるサービスをサブスクリプション方式のサービスといいますが、Oisixも同様で、顧客は定期的に決まった食材を受け取るという利便性を得ることができます。

ただ、このような食材の定期宅配サービスは、Oisix以前にも存在したサービスです。ではなぜ、Oisixがここまで成功することができたのか——。それは、「気楽な定期宅配」であることがひとつの理由として挙げられます。

Oisixでは、3つのコースが用意され、そのコースの内容にしたがって商品が配送されます。「おいしいものセレクトコース」なら、その時期の旬の野菜などをOisixが自動でチョイスして、定期的に宅配してくれるという仕組みです。

例えば週に一度定期的に宅配をしてもらうとしましょう。毎週、自動で買い物かごに食材が入るわけですが、当然中には「今は欲しくない野菜」が含まれていることもあります。

この場合、Oisixでは、その不要な野菜を「買わない」選択をすることも可能です。

Oisixが「気楽な定期宅配」である理由は、ある程度野菜のセレクトはしてくれるものの、絶対にそのラインナップでの購入が必須ではないところです。「りんごはまだあるから、今回はひとつだけ買いたい」という顧客の要望も、きちんと反映できます。

Oisixでは、買い物かごの中身の提案を、定期的に顧客へお知らせします。そのお知らせを受け取った顧客は、スマホアプリやPCからアクセスし、不要な食材を省いたり、数を調整したりして注文を確定。イチから自分で買い物かごに入れる手間もなく、好みに合わせて選べる自由さもあるのが、Oisixの成功の理由でしょう。

■3-2.<Apple Music等>世界観までもが音楽ファンを惹きつける

身近なカスタマーサクセスの成功事例で取りあげておきたいのが、Apple Musicを始めとする音楽配信サービスです。Appleが定額制のサブスクリプション方式のサービスを開始したのは2015年6月30日のこと。それ以前は、1曲ずつ、またはアルバム1枚ごとに購入するのが、音楽配信サービスでも当たり前のシステムでした。

現在ではApple Music以外にもサブスクリプション方式の音楽配信サービスは増え、すでに市民権を得たカスタマーサクセスのひとつの成功事例となっています。

Apple Musicでは「For You」という、おすすめの曲をユーザーに提案してくれる仕組みや、プレイリストを検索できる「見つける」の機能、最新の音楽などをチェックしたり、インタビューを聴いたりできる「Radio」のコーナーなど、音楽好きの心をつかむコンテンツが用意されています。

音楽好きな人の心をつかむコンテンツやサービスを同時に提供しているところが、Apple Musicが成功した要因でしょう。

■3-3.<エコトイズ>子どもの成長、個性に合わせたおもちゃ選びを

おもちゃは長年使うものではありません。子どもが育っていくにつれ、不要なおもちゃも出てきます。そして、1歳の子どもには1歳の子どもに合ったものを、3歳の子どもには3歳の子どもに合ったおもちゃを与えたいのが親心です。

そこで今広まっているのが、木のおもちゃ専門店「おもちゃの森 sapporo」が展開する「エコトイズ」というおもちゃのレンタルサービス。

このサービスでは、ヒアリングをもとに子どもに合ったおもちゃをセレクト。遊んで返却する際に感想も添えて送ると、その子どもの興味を考慮して、また別のおもちゃをチョイスし、貸し出してくれるというものです。

このおもちゃをセレクトしてくれるのは、日本グッド・トイ委員会認定のおもちゃコンサルタント。個々の興味や要望に合わせるだけでなく、月齢や成長に合わせて専門家の視点でおもちゃを選んでくれるので、より、子どもの知育や発達にいいおもちゃを与えることができます。

おもちゃ選びの基準は、一般的に知られているものではありません。単に子どもが興味を示すものを与えればよいというものでなく、できればより「学びを得られるもの」「楽しい経験を積めるもの」を準備したいところです。しかしながら子どもは成長し、すぐに次の段階へ進み、せっかく手に入れたおもちゃは不要になってしまいます。
そのニーズを汲んだ「レンタル」という仕組み、「おもちゃコンサルタント」の存在が、このサービスの成功につながっているといえます。

■3-4.<air closet、MECHAKARI等…>洋服のレンタルサービス

月額定額制で洋服を借りるサービスも、今では珍しくなくなってきています。無期限に借りられる、クリーニングの必要がないなど、驚くようなサービスを提供している企業も増えています。

最近注目なのが、「MECHAKARI」のシステムで、「60日間」借り続けていれば自分の洋服にできるというサービスです。MECHAKARIの場合は新作新品ばかりが揃っており、しかも、レンタル回数は無制限。月額5,800円から利用できるというから驚きです。

毎月支払う金額は同じで、罰金などのペナルティもなし。損をする印象がありません。ユーザーが安心して利用できるのも、今後のサブスクリプション方式のサービスでは当たり前になっていくことでしょう。

4.BtoBのカスタマーサクセスを成功させるうえでのポイント

BtoB向けのサービスでカスタマーサクセスを成功させるには、企業の利益を拡大すること、契約解除されないような魅力を付加すること、また、既存顧客を通し新たな顧客を引き込む仕組みをつくることが大切です。

利益が拡大していくような、アップセルやクロスセルの仕組み、また、新規顧客の獲得をするよりも比較的容易な解約の回避は、カスタマーサクセスを成功させるためには必ず考えたい項目です。

新規顧客の獲得が難しいということもあり、できれば口コミで顧客を獲得するような仕組みを最初から用意しておくのもいいでしょう。例えば、SNSに投稿し、そこから新規顧客が獲得できたら利用料を割り引くといったキャンペーンです。

しかし、これらの方法論におぼれてしまうのはよくありません。「顧客の成功」を目的としてきちんと見据え、サービスを展開していくことが一番大切でしょう。

5.【BtoB】カスタマーサクセス事例4選

では、BtoBでのカスタマーサクセスの成功事例にはどのようなものがあるのでしょうか。きっと、「これは!」と感じられるものがあるはずです。

■5-1.<Sansan>アップセルやクロスセルを可能にする仕組み

Sansanは法人向けクラウド名刺管理サービスを提供する企業です。社内の名刺を集約して管理することで、その情報を価値あるモノに変えていこうという目的で、すでに約7,000の多くの企業に導入されています。

同社のサービスが受け入れられている理由は、社内の人脈を可視化して、組織的に営業活動ができるようにサポートしている点です。「昇進して肩書きが変わったようだ」「◯◯課の◯◯さんと接点があるらしい…」など、名刺から読み取れるさまざまな情報は営業計画にも大きな影響を与えます。

Sansanの場合、名刺情報から「すでに別の課で取り引き実績がある」などの隠れたつながりをあぶりだしてくれます。このつながりを利用することで、アップセルやクロスセルに持ち込むことが可能なのです。

BtoBのサービスは、アップセルやクロスセル、顧客同士のつながりによりさらなる利益を生み出すことが重要なポイントです。これにより、さらに導入企業はこのプロダクト、サービスを活用するようになり、「このツールが必要だ」と、チャーン(解約)の機会を奪う好転のループに入ることができます。

■5-2.<マネーフォワード>テスターを利用して改善点の洗い出しを

かつてはPCごとに会計ソフトをインストールして使用していましたが、最近ではめっきり、クラウド上で利用できる会計ソフトが一般的になりました。そんなクラウド会計ソフト業界でも、カスタマーサクセスは多用されています。

マネーフォワードでは、テスターを使ってサイト内でのユーザーの動き計測を実施。観察していると、ユーザーは運営側が想定していなかった動きをしており、5〜10分とヘルプページをさまようなど、使いにくい点が露呈しました。

テストを実施後、その結果をもとに内容を改善してリリース。すると、これまで多かったネガティブなフィードバックは減り、ヘルプページへのアクセスも減少しました。

クラウドソフトのカスタマーサクセスが、テスターによる数値計測で地道に行われていると思うと意外かもしれませんが、カスタマーサクセスは“顧客を成功へ導く”ことが目的です。そのためには、人を使った地道なデータ分析も必要です。

■5-3.<Adobe>最新バージョンをいち早く提供できる

Adobeといえば、IllustratorやPhotoshopなど、画像に関連するプロ向けのソフトウェアで知られる企業です。これらのソフトを利用したいときにはそれを購入し、インストールし、セットアップして使う必要がありました。

バージョンが変われば、ユーザーはまた、新しいパッケージを購入しなければなりません。コストの面で、いつまで経っても旧バージョンのソフトを利用せざるを得ない状況も散見されたのです。

そこで、Adobeは2012年からクラウド上でソフトウェアを提供する「Creative Cloud」を開始。利用する企業は月額で導入できるほか、新バージョンのリリースにもすぐに対応できるようになり、いつでも最新のソフト技術の提供を受けられるようになりました。

これまでは、企業によっては2世代、3世代前の古いバージョンを使っているケースも少なくありませんでした。この状況は、他社と連携してひとつのものを生み出すという“仕事方法”を採っている企業にとって、ときに壁となり、問題を起こすこともありました。バージョンが異なることによって、データを読み込めない/正しく再現できないといったことが生じていたのです。
その壁を取り払うためには、社内でそれらのソフトを使用するパソコンの台数分の大きな金額を支払わなければなりませんでした。それが今なら、コスト管理も簡単になり、常に最新のバージョンを利用できるようになったのです。

■5-4.<Microsoft Office 365>働き方の変化にもフィット

身近なソフトウェアでいえば、Microsoft Office 365もサブスクリプション方式のビジネスです。いくつかのプランがありますが、年間で支払うと少しお得になる仕組みです。Office 365の利点は、どのPCからアクセスしても、同じファイルにたどり着くことができるという点です。

これまではあるPCで作成したファイルは、メールで送信したり、メモリなどで持ち出したりしなければ閲覧も編集もできませんでした。それが、Office 365を使用すれば、PCが突然壊れてしまっても、旅先でファイルを開かなければいけないことがあっても、どのPCでからでもアクセスができます。

在宅勤務などが一般企業でも増えている今、クラウドを経由したソフトウェアの導入は、ますます増えていくことでしょう。

まとめ

カスタマーサクセスは、顧客の成功を目的としています。最終的には顧客と伴走をするように寄り添う気持ちで仕組みを考えていけば、あなたの事業にマッチしたカスタマーサクセスを見出すことができるでしょう。さまざまな企業の事例を参考に、事業やサービスにフィットしたカスタマーサクセスを導入していけるといいですね。